「段階的」な事業の中断・阻害に対する事業継続の有効性イメージ(BCPブログ#09)
前回は、「突発的」な外力の発生における事業継続計画(以下、BCP)のイメージをお伝えしましたが、今回は「段階的」な外力(例として、組織内におけるクラスター発生など)の発生の場合をイメージとしてお伝えしたいと思います。
「段階的」事業中断に潜む災害リスク
従業員や利用者の多くがウイルス感染してしまうことで、事業規模の水準が緩やかに低下する事態を止めることができず、結果的に罹患者が復帰する期間、低い業務規模水準が継続してしまう―この様な場合、復旧までの期間も長きに渡る可能性が高くなると言えます。突発的な外力の場合は自然災害など、利害関係者も同じ規模の被害を受けている場合が多いですが、クラスターなどの場合は自社だけが被害を受けている状況であるため、事業関係者への影響はより大きなものになる可能性もあるでしょう。
BCPで「予兆」を確認できる仕組みを作る
この様に、段階的な事業中断であっても、いち早くクラスターが発生するかもしれないというような予兆を把握・管理する仕組みを構築し、最低限許容される業務規模の水準に落ちないような仕組みを作り、許容される時間内に本来の事業規模の水準まで復旧させることが「段階的」な外力に対するBCPの基本的な考え方になります。
BCPの第一歩は「突発的」な事業中断で
今回は「段階的」な外力に関する内容でしたが、本来のBCPの取組みの中心はやはり自然災害などの「突発的」な外力に対するものが中心でありますので、まずは自然災害などに焦点を充てて取り組んで頂ければ良いと思います。