災害を引き起こす様々な「要因」(BCPブログ#02)

グローバルリスク報告書から読み解く災害リスク要因

今回は、災害を引き起こすリスク要因を確認したいと思います。資料は「グローバルリスク報告書2021年度版」を引用しています。

こちらの表の縦軸はリスク要因が発生した場合の「災害の影響度」を表しています。上に行くほどリスク要因が発生した場合の災害規模が大きいということになります。

また、表の横軸はリスク要因が「発生する可能性の高さ」を表しています。右に行くほど発生する可能性が高いということになります。

そのため、縦軸と横軸の評価軸からすると、右上のエリアにあるリスク要因は「発生可能性が高く、その場合の災害規模は大きい」ということになります。

発生しやすく激甚災害となりやすい5つの要因

右上のエリアにあるリスク要因として主となるものは次の5つになります。

1.異常気象…異常気象や気候変動への対応の失敗に起因する災害

2.感染症の広がり…コロナウイルスやインフルエンザなどによる災害

3.人為的な環境災害…火災・停電など、人の失敗を介して発生する災害

4.サイバーセキュリティー対策…ハッキング・マルウェア・不正アクセス攻撃被害などによる災害

5.債務危機や経済停滞…天然資源危機や財務的対応の失敗を起因とする災害

上記の5つのリスク要因が、事業継続を阻害させる大きな災害を誘引する可能性が高いと理解して頂ければと思います。

BCPに取り組む際も、右上エリアに該当するリスク要因から引き起こされる被害を想定した対策から優先的に取り組むことが重要であるといえるでしょう。